最近は Palmax に Linux を入れるのに苦労することはあまりないようです.
(2004-07-26)
このページで Geode GX のことを「カス」と表現していますが,
決して Geode NX のことを言ってはいません.
このページには Geode NX に関する情報は含まれていません.
(2005-04-24)
Linux を Palmax PD-1000 / PD-1100で使うための情報.
"... no more chaos like that with X and the Cyrix MediaGX ..."
次の二つのレポートをまず熟読してください.
「和訳」はあまり信用しないでください.ごめんなさい. なるべく英語の原文を読んでください.
カシオ FIVA の MediaGX 搭載機 (MPC-101, MPC-102, MPC-103) が, ほとんど内部的に PD-1000 シリーズと同一です. 違いといえばペンの有無と PC カードコントローラくらいでしょうか. 「FIVA」「Linux」「MediaGX」でウェブ検索をかけると 日本語の情報がたくさん得られるでしょう.
ただし,おなじカシオの FIVA でも Crusoe 搭載機 (MPC-200 シリーズ) は PD-1000 シリーズとまったく違います. 参考になりません.
Red Hat Linux 9 が無難なところでしょうか.わたくしは試していませんが.
Alan さんのようにドッキングステーションを持っている人は どのディストリビューションを選んでも大差ありません. ドッキングステーションの CD とフロッピーから 普通にインストールできるでしょう.
Andy さんのように,ドッキングステーションを持っていない人は, CD もフロッピーもない環境からも実行できる インストーラが整備されているディストリビューションを 選んでください.最近のはどれも大丈夫かもしれませんが.
最近のカーネルなら問題ないでしょう. コンソールでのコマンドラインインターフェースを 動かすところまではだれでもできると思います.
問題は X です. グラフィカルなインストーラはすんなり立ち上がらないかもしれません. 少し前のバージョンの XFree86 は MediaGX ではまともに動かなかったのです.
Palmax で使える XFree86 のバージョンは 3.3.3.1 と, 4.3.0 です. 3.3.3.0 以前はだめです. 3.3.4 から 4.2 までも,だめです.
4.3.0 から Palmax 用のタッチスクリーンドライバが標準でつくようになったそうです. 試した方は報告ください.
-> 4.3.0 Release Notes (xfree86.org)
録音はできません.詳しくは Alan 文書を参照.
バッテリ駆動するならば set6x86 というツールを入れるとよいそうです.
井上義也さん が作ったパッチをあてると Suspend to Disk が使えるようになります. このパッチはもともと FIVA 用に作られたものですが Palmax PD-1000 / PD-1100 でも有効です.
-> 井上さんのパッチ
ただし,Suspend to Disk のためのパーティションがないと動作しません.
[ Palmax PD-1100 における Save to disk 領域の作成について]
サスペンドから復帰したあとに USB が使えなくなる問題に対しては, ひょっとしたら 三浦さん のパッチが有効かもしれません. 試した方は報告ください.
-> [fiva:10096] usb on linux [Hiroshi MIURA] (FIVA Users Mailing List)
三浦さん のサイトには他にも MediaGX 関係の情報があります.-> Linux and Cyrix MediaGXm/NSC Geode GX (da-cha.org)
質問は「ペンな掲示板」まで,いつでもどうぞ. 先達が答えてくれるかもしれません.
Virtual PC for Windows を使う, というのは,いい考えではなかったようです.試してみたのですが,Palmax では実用的ではありません. あくまで Palmax では.
Virtual PC を Palmax で使うくらいなら,もう一台 Linux 専用のマシンを用意して リモートで操作したほうがまだまし,ではないでしょうか. ネットワークの速度にもよるかもしれませんが.
Palmax ユーザでないけれどこのページに迷い込んできたかたがた, 「MediaGX Linux」または「Geode Linux」で検索してこのページにとんできたみなさま, お気の毒でございます.
MediaGX (別名 Geode) なんて,こんなカスを使うのはやめて別のにしなさい. わたくしたち,Palmax PD-1000 シリーズのユーザが別のに 乗りかえないのは,理由があるからです. わたくしたちは他に選択肢がないからしかたなく MediaGX を使っているのです. 他に選択肢がある人は,他のにしなさい.悪いことは申しません.
Linux をインストールするには「Palmax の何が特殊で何が普通か」 を理解しなければならなかったのでここに用語集を作ってみました. あとで独立した別のページに移すかもしれません.
Port Module の呼び名の他に, Port Replicator, Port Adapter, Port Extender, I/O Expansion Unit, ... などと呼ばれることがあります.
「ポートリプリケータ」の呼び名は東芝リブレットなど他社の機械に由来するもので, 本来 Palmax の用語ではありません. Palmax の Port Module はリブレットの「ポートリプリケータ」ほどの機能は ありません. まれに略して「ポトリ」という人がいますが,それは略しすぎ.
次の項で説明する「ドッキングステーション」とは別のものです. たまに Port Module のことを Docking Station と書く人がいるので注意. Andy 文書でもポートモジュールのことを「the docking station (as default)」と表現しています.
ポートモジュールは PD-1000 シリーズの I/O を拡張するためのアダプタです. PD-1000 シリーズを買うと必ず付属しています. パラレル,シリアル,PS/2 マウスポート,外部ディスプレイコネクタなどがつきます.
(Port Module)
PD-1000 シリーズ専用の,別売の拡張機器です. 機能的には Port Module と FDD と CD-ROM ドライブが 合体したものです.
たとえていうなら Port Module は「まくら」, Docking Station は「ざぶとん」.
(Docking Station)
Suspend to Disk, Save to Disk, Zero Volt Suspending などと呼ばれるのは全て同じ意味です.用語統一されていません.
ハイバネーションと呼ばれることもあります. 「ハイバネーション」の呼び名は, 東芝リブレットなど他社の機械に由来するものですが, 意味は同じです. 「hibernation」は冬眠の意. 「ハイバネ」と呼ぶのは略しすぎ.
Suspend to Disk はCPU とメモリと I/O 状態をハードディスクに書き込んでから 電源を切る機能です. 次回に起動したときはハードディスクに書き込まれた情報をもとに, 電源を切る直前の状態を再現します.
海の向こうではタッチパネルのことを touchscreen といいます.
指で操作できないものは (専用スタイラスで操作できても) touchscreen とはいわないみたいです.
touchscreen を操作するためのペン状の物体のことを stylus と呼びます. 実際には「ペン」も「スタイラス」もどちらも使われています.
紙に書くためのペンと区別したい時は「スタイラス」が明確ですが, そうでないときは「ペン」が普通に使われています.
Stylus の複数形は「styli」です.
スタイラスでタッチスクリーンをつつくことを「タップ」と呼びますが, 「クリック」と呼ばれるのがむしろふつうです. マウス操作の「クリック」と実質的に同じだからです.
広義の「MediaGX」はつぎの4つを含みます.
Geode にも「GXm」,「GXlv」,「GX1」,「GX2」と,いくつか名前があるが,中身は同じ*.
山のようにあるバグを含めてまったく同じ*.
公式発表では新機能が付け加わったことになっていたりするが,
まともに動くわけがない.
だってデバイスドライバすら提供されないんだから.
* 「中身はまったく同じ」というのは間違いである旨,上野喜之さんからご指摘のメールを いただきました.ここに引用します:
「Geode について」, 上野喜之, 2003年2月5日 13:55
木本さん
木本さんのWEBでGeodeが名前だけ違っても中身は全く一緒と述べられていますが、 明らかにGX2はGX1とは異なります。 全く違うCPUですね。NSは開発に相当苦労したようです。 GX1もレビジョンがどんどん変わり、 また、グラフィックスなどのドライバーも頻繁に変更されて いるようです。少なくともグラフィック、オーディオ、UDMAなどは機器メーカへは提供されてます。 最新のRedHat8では難なくインストールできます。Plmaxは少しCPUが古いので苦労されるかも しれません。 色々なバグに関してはCPUそのもののバグというよりもBIOS中にある エミュレーションソフトの出来によると思われます。いわゆるSMIでのH/Wエミュレーション部分です。 そのおかげでパワーマネジメント関係も問題出ること多いようです。
上野喜之さん,ありがとうございます.
MediaGX は統合プロセッサといわれていますが, 1 チップで完結するわけではなく, コンパニオンチップとよばれるものと組み合わせて使います. このコンパニオンチップは MediaGX 専用のものです. タイマやハードディスクコントローラ,USB などの機能を持っており, いわゆる「サウスブリッジ」と同じようなものと考えられます.
Palmax PD-1000 / PD-1000 Plus に搭載されているコンパニオンチップが CX5520, PD-1100 に搭載されているのが CX5530 です.
MediaGX はこれこれこうだ,という言い方がされるとき, MediaGX プロセッサそのものではなくコンパニオンチップについて述べられていることがよくあります. コンパニオンチップも含めてひとくくりで MediaGX ととらえられがちのようです.
あとから出てきた Geode の SC シリーズは 1 チップになるようです.
Cyrix 社が MediaGX を開発しました.
「Cyrix 社の MediaGX」
大きい古い会社 National Semiconductor 社が 小さい新しい会社 Cyrix 社を 買収しました. Cyrix 社という会社はなくなりましたが, Cyrix ブランドは残りました.
「National Semiconductor 社の Cyrix ブランドの MediaGX」
National Semiconductor 社は Cyrix ブランドを他社に売りました. でも,MediaGX だけは手元に残して, 名前を Geode に変えました.
「National Semiconductor 社の Geode」
2003 年 8 月に National Semiconductor から AMD 社に Geode 事業が売却されました.
2004 年 5 月に AMD から「Geode NX」が発表されましたが, これは以前から AMD が持っていた Athron そのものであり, Cyrix の流れをくむものではありません.
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